江戸東京博物館で開催中の「
天璋院篤姫」に行きました。
そして、えどはくカルチャー「激動の時代を生きる 天璋院篤姫」というタイトルの鼎談を聞いてきました。(←コアファンですから)
東京都江戸東京博物館の竹内館長、
NHK大河ドラマ「篤姫」時代考証 大石学氏、チーフ・プロデューサー佐野元彦氏の3人によるお話です。
前半は大学の講義のような真面目な話でやや眠くなりましたが、後半の佐野プロデューサーの話は興味深いものがありました。
「幕末が舞台の大河ドラマにしたい。ただし暗殺等の血生臭いものでなく、幕末にもあったであろうホームドラマを描きたかった」そうです。
通常大河ドラマでは、主人公が大役を果たした年齢(篤姫の場合、無血開城→34歳)に近い俳優をキャスティングするのが基本なのですが、今回は大役を果たすに至るまでに、どんな家族、仲間、指導者、偉人に出会い、どう影響を受けてきたのか。その経緯や成長段階を丁寧に描きたかったので、篤姫は宮崎あおいちゃんしかいないと思い、彼女に依頼したそうです。その時期、彼女は朝ドラ「純情きらり」の撮影中で多忙であり、返事をもらうまでに1週間かかったとか。
脚本をすすめていくのも面白そうな作業です。歴史書に残っている事実をもとにしながら、この人とこの人が出会っていたらストーリーが面白いんじゃないかと組み立てて行くのだそうです。脚色して良いことと悪いことの判断を下すのが時代考証の大石氏の仕事なんですね。
宮尾登美子原作を読んでいませんが、肝付尚五郎は登場していないそう。無血開城のクライマックスシーンで、徳川の敵軍に自分の幼なじみがいたら、どう感じるのか。悲しみや驚きをより複雑で深いものにするために、篤姫と肝付尚五郎を幼なじみにしてしまったそう。
尚五郎の実らぬ恋やお守り交換のストーリーも流石!と正直思います。
篤姫は江戸城に入ってからは、外に出ることは許されてない。歴史書にはもちろん記録がないけれど(影響を受けた一人として)勝海舟と出会う機会をなんとかして持たせたいと、その場の設定づくりに悩んだそう。
二人がどうやって、どこで会うのか?も今後の見所ですね。
プロデューサー、演出家、脚本家をはじめ、音楽(テーマ曲大好き!)、美術係、衣装係、照明係、所作係などなど、素晴らしいスタッフによりこの作品ができているんだなと改めて感激
毎週日曜の夜が待ち遠しいっっ!
手紙や書物の他、漆塗りの道具、薩摩切子、着物など宝物がいっぱい。